2025.09.01
今月の星空紹介
札幌 2025年9~10月の星空


秋の星探しの目印となるのは「秋の四辺形」です。4つの星を結んで形の整った四角をたどりましょう。秋の四辺形の西(右)の辺をのばすと、空低くにフォーマルハウトという星が見つかります。秋に見ごろの星の中では唯一の1等星ですが、まだ西の空には「夏の大三角」も見えています。今年は「秋の四辺形」の近くに土星も見つけることができます。
【星図のように見える時刻】
9月1日 ・・・23時ごろ
10月1日・・・21時ごろ
※惑星の位置は変化するため、10/1の位置を示しています。
【月のかたち】
満月・・・9月8日、10月7日
下弦・・・9月14日、10月14日
新月・・・9月22日、10月21日
上弦・・・9月30日、10月30日
星座のおはなし
【ペガスス座のおはなし】
秋の星座である「ペガスス座」はギリシャ神話に登場します。星座にもなっている勇者ペルセウスが怪物メデューサを退治した際に、メデューサの血が付いた岩から生まれた天馬と言われています。ペルセウスがペガススに乗って帰る途中、生贄にされようとしていたエチオピアの王女アンドロメダを救い、結婚して幸せになったという話へと続いていきます。
【みつけかた】
秋の空で星を探すときの目印となる「秋の四辺形」は南から東にかけて、空高くで見つけることができます。「秋の四辺形」はペガススの胴体部分にあたり、2等星が3つ、3等星が1つと比較的明るい星が並んでいるため、街中でも簡単に見つけることができます。
9月 ・・・21時ごろ 南東の空
10月・・・21時ごろ 南の空

旬の話題
【アトラス彗星(3I/ATLAS)】
2025年7月、恒星間天体ATLAS彗星が発見されました。この天体は、太陽系外から飛来したとみられ、現在、猛スピードで太陽系内を通過中です。10月末に太陽に最接近した後、再び太陽系外へ出ていくと予測されています。2017年に発見された「オウムアムア」、2019年のボリソフ彗星に次いで史上3例目になります。恒星間天体は太陽系外からの物質を地球に持ってやってくる『異世界からの訪問者』なのです。

【皆既月食】
9月8日の未明に皆既月食が起こります。「月食」とは、太陽、地球、月がほぼ一直線に並び、月が地球の影に入り込むことで、満月の日に月が欠けていくように見える現象です。中でも、完全に地球の影に入り込むことを「皆既月食」といいます。札幌では8日の1:30頃から月食が始まり、2:30には皆既食となります。月食が終わる前に空は明るくなります。青空の中、部分的に欠けた月が見えそうです。

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