2025.07.01
今月の星空紹介
札幌 2025年7~8月の星空


夏の夜空の南から北にかけて、天頂のやや東側を通ってうっすらと見えるのが天の川です。天頂付近に見える青白い星が、こと座のベガ。天の川を挟んでベガの南東には、わし座のアルタイルが見えます。アルタイルの北の方向、天の川の中で輝くのが、はくちょう座のデネブです。この3つの星を結んだ三角形が「夏の大三角」です。
【星図のように見える時刻】
7月1日・・・23時ごろ
8月1日・・・21時ごろ
※惑星は、この時間見ることができません。
【月のかたち】
満月・・・7月11日、8月9日
下弦・・・7月18日、8月16日
新月・・・7月25日、8月23日
上弦・・・7月3日、8月1日、8月31日
星座のおはなし
【はくちょう座のおはなし】
夜空を飛ぶ白鳥は、ギリシャ神話では大神ゼウスが変身した姿だといわれています。ゼウスはスパルタの美しい王妃レダに心を奪われ、近づくために白鳥の姿を借りました。ある日、白鳥に変身したゼウスは空を飛び、レダのもとへ舞い降ります。レダはその美しい白鳥を優しく抱きとめたと伝えられています。この神話に登場する白鳥の姿が、羽を広げて天の川を渡るような「はくちょう座」となり、今も夏の夜空に輝いているのです。
【みつけかた】
はくちょう座のデネブは、夏の大三角を形作る星のひとつです。デネブから夏の大三角の中心に向かって星をたどると、明るい星が十字を描くように並んでいます。この形は「北十字」と呼ばれ、はくちょう座を見つけるための目印となります。
7月・・・21時ごろ 東の空
8月・・・21時ごろ 南東の空

旬の話題
【七夕の願いごと】
一般的に七夕といえば7月7日ですが、これは明治時代まで使われていた暦の上での日付で、今の暦でいうと、今年の七夕は8月29日となります。この日を伝統的七夕といいます。
願いごとを短冊に書く習わしがありますが、短冊の色は決まっていて、それぞれに意味があります。青(または緑)は思いやりの心、赤は感謝の心、黄色はうそをつかないこと、白は私利私欲で行動しないこと、黒(または紫)が学業に励むこと。中国の儒教の教えがもとになっているそうです。願いごとを書くときは内容に合わせた色を選ぶと叶いやすくなるかもしれないですね。


【スター・ウィーク】
8月1日から7日は、「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」。多くの人に星空を楽しんでもらうキャンペーン期間です。1995年に有志の方々が始めた活動で、今年2025年で30年目となりました。毎年スター・ウィークの期間を中心に、全国各地で天体観望会などの関連イベントが開催されます。
札幌市天文台でも夜間公開をおこなう予定です。夏休みの時季、みなさんも星を見上げてみませんか?

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