2024.11.01
今月の星空紹介
札幌 2024年11~12月の星空


秋から冬にかけて星探しの目印となるのは「秋の四辺形」と「冬の大三角」。西の空に秋の四辺形を見つけることができ、東の空では冬の大三角が遅い時間に見えはじめます。冬の大三角の西側にあるオリオン座は2等星以上の星がたくさんあり、リボンのような形で並んでいるため街中でも見つけやすいです。今年は秋の四辺形の下あたりに土星、オリオン座の上に木星が見えます。
【星図のように見える時刻】
11月1日・・・23時ごろ
12月1日・・・21時ごろ
※惑星の位置は変化するため、12/1の位置を示しています。
【月のかたち】
満月・・・11月16日、12月15日
下弦・・・11月23日、12月23日
新月・・・11月1日、12月1日、12月31日
上弦・・・11月9日、12月9日
星座のおはなし
【アンドロメダ座のおはなし】
この星座のモデルは、ギリシャ神話に登場するアンドロメダ姫。頭部でティアラのように輝くアルフェラッツ は“秋の四辺形”のひとつです。左足首には二重星のアルマクがアンクレットのように輝きます。腰のあたりにあるのがアンドロメダ銀河で、私たちの銀河系から近く、大小マゼラン雲とともに局部銀河群を構成しています。秋の夜空には明るい星が少ないといわれていても、夜空を彩る彼女からは目が離せない!?
【みつけかた】
秋の四辺形のひとつアルフェラッツがアンドロメダ姫の頭部です。そこからカシオペヤ座、北極星の方向へと延びる、Aの字のような星並びが目印です。天の川の岸に横たわっているように見えるアンドロメダ座を思い浮かべてみましょう。
11月…南の空 21時ごろ
12月…南西の空 21時ごろ

旬の話題
【ふたご座流星群がやってくる!】
毎年恒例の三大流星群のひとつ、ふたご座流星群の季節がやってきます。今年は12月14日の10時ごろに極大を迎えると予想され、12日夜から15日明け方までの夜の時間に普段より多くの流れ星が見られるでしょう。しかし、今回は12月15日が満月となります。月に照らされた明るい夜空のもとでは暗い流れ星が見えづらくなるため、条件が良くありません。とは言っても、ふたご座流星群は明るい流れ星も多いのが特徴なので、諦めずに探してみましょう。周りが暗い場所では、1時間あたり多くて30~40個程の流れ星が観察できるかもしれません。
流れ星はふたご座のあたりから空全体へ放射状に流れていくので、夜空を広く見渡すことがポイント。月の輝きから離れた方向の空を見る、手や建物などの陰を活用するなど、視界に月明かりが入らないように意識すると観察しやすくなります。暗さに目が慣れるまで最低15分程はかかります。とても寒い時季ですので防寒対策を忘れずに。

【星食…星を食べる?】
ある天体が別の天体によって隠されることを“食”と呼びます。日食や月食はよく聞きますが、他の天体でも起こることがあるんです。2024年12月には、月が他の天体を隠す現象が続き、星食を体験できる好機になります。12月8日には「土星食」。沖縄から関東・東北にかけて土星が月に隠されるようすが見られます。残念ながら札幌では食にはなりませんが、月のすぐ近くを通る土星を探してみましょう。望遠鏡をお持ちの方なら、12月9日に「海王星食」(札幌では17時35分頃)や、12月14日には「プレアデス星団食」(午前3時~午前5時頃)もチャンスがあります。

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