札幌市青少年科学館

Star今月の星空紹介

2024.09.01

今月の星空紹介

札幌 2024年9~10月の星空

2024年 9・10月の空.png
星の明るさ.jpeg

 秋の星探しの目印となるのは「秋の四辺形」。比較的明るい4つの星を結び、形の整った四角を作ってみましょう。秋の四辺形の西(右)の辺を伸ばすと、空低くにフォーマルハウトという星が見つかります。魚の口という意味で、みなみのうお座の口部分に位置する星です。秋の四辺形とフォーマルハウトのあいだに、今年は土星も見つけることができます。

【星図のように見える時刻】

9月1日・・・23時ごろ
10月1日・・・21時ごろ

※惑星の位置は変化するため、10/1の位置を示しています。

【月のかたち】

満月・・・9月18日、10月17日
下弦・・・9月25日、10月24日
新月・・・9月3日、10月3日
上弦・・・9月11日、10月11日

星座のおはなし

【や座のおはなし】

 この矢は、愛の神キューピッドの愛の矢だとする説があります。黄金の矢で射抜かれると恋心を抱き、鉛の矢で射抜かれると憎しみを抱くと言われています。他にも英雄ヘラクレスや、弓の名手アポロンの矢だという説もあります。

  偶然にも、や座は七夕伝説の織姫と彦星の間に位置しています。キューピッドが2人の間にいるのではないかと想像してしまいますね。

【見つけ方】

 や座は夏の大三角の中にある、とても小さな星座です。三角形のとがったところの1等星アルタイルから少し三角形の内側に向かって視線を動かしてみましょう。暗い星ばかりですが、特徴的でわかりやすい形をしています。札幌市内から肉眼で矢の形を見つけることは難しいですが、双眼鏡を使うと見つけることができます。また郊外で月明かりのない日だと肉眼でも見つけることができますよ。双眼鏡を使うときは、明るい星でピントを合わせてから観察してみてくださいね。

9月…20時頃 南の空

10月…20時頃 南西の空

や座.png

旬の話題

【土星の環が消える?】

 土星といえばやはり“環”が頭に浮かぶのではないでしょうか。その環が来年の春からしばらくの間見えにくくなってしまいます。土星の環は厚みが薄く、約15年ごとに地球から見える環の傾きが小さくなり、ほぼ直線に見えるようになってしまうためです。9月17日の「中秋の名月」前後には月のそばで土星が見えます。今年はお月見に加え、じっくり“お土見(つちみ)”を楽しんでみては?

土星の環 画像 フォトショ2.jpg

【中秋の名月】

 2024年9月17日は「中秋の名月」です。中秋の名月とは、旧暦の8月15日に出る月のことです。旧暦では、1~3月が春、4~6月が夏、7~9月が秋、10~12月が冬にあたり、その秋の真ん中にあたる8月15日は、「中秋(ちゅうしゅう)」と呼ばれていました。旧暦の8月15日頃になると月が特に明るく鮮明に見え、その美しい月のことを「名月(めいげつ)」と呼んでいます。空が澄み渡っていて、月の高さもほどよく眺められる時期なのです。昔から、秋の収穫を喜んで感謝するお祭りの日として、お月見団子のように月にちなんだものや秋の収穫物を食べたり、お供えしたりしていました。月を眺めながら、家族や友達と一緒に過ごす時間も楽しいですね。お月さまは古くから人々に愛され、「中秋の名月」は特別な日として大切にされています。

テレビ塔と月(2017年撮影)
テレビ塔と月(2017年撮影)

「星空散歩」ダウンロード

「星空散歩」では季節の星の紹介や旬の話題、観望会の情報などをお届けしています。
ダウンロードページはこちら

星空紹介一覧に戻る
オンライン予約のご案内