2024.07.01
今月の星空紹介
2024年7~8月の星空
夏の夜空の代表的な星並びといえば「夏の大三角」です。天頂付近を見上げると「こと座のベガ」が見つかります。ベガのやや南東に「わし座のアルタイル」があり、2つの間にうっすらと帯状に星が集まっているのが天の川です。そのなかでひときわ明るく光る星が「はくちょう座のデネブ」。この3つの星を結んでできるのが、夏の大三角です。
【星図のように見える時刻】
7月1日・・・23時ごろ
8月1日・・・21時ごろ
【月のかたち】
満月・・・7月21日、8月20日
下弦・・・7月28日、8月26日
新月・・・7月6日、8月4日
上弦・・・7月14日、8月13日
星座のおはなし
【さそり座】
さそり座は釣り針のような形をしているので、日本では「魚釣り星(うおつりぼし)」とも呼ばれます。たしかに水辺で眺めてみると、大きな釣り針が夜空に浮かんでいるようにも見えますね。
さそり座のモデルは、力自慢をしすぎた狩人オリオンをこらしめるため、神様が放ったさそりです。オリオンをやっつけたことで、さそりは空に上げられて星座になりました。いまでもオリオンはさそりのことが苦手なのか、さそり座が見える間にオリオン座が空に昇ることはありません。
【見つけ方】
赤く輝く1等星、アンタレスが目じるしになります。南の空の低い位置に見えるので、南の方角が広く見渡せる場所で探してみましょう。アンタレスを見つけたら、両隣にも明るい星が見つかります。そこから周りの星を結んでいくと、大きなSの字を描くようなさそりの姿を見つけることができます。
7月・・・南の空 21時ごろ
8月・・・南西の空 21時ごろ
旬の話題
【伝統的七夕】
七夕は7月7日ですが、8月7日に七夕まつりを行う地域も多くあります。もともと七夕の行事は、今とは違う暦(旧暦)の7月7日に行われていました。今年は8月10日が旧暦の7月7日にあたり、この日を伝統的七夕といいます。8月7日の方が伝統的七夕と近いことや、7月7日は本州では梅雨時期と重なり、星が見えない日が多いことなどから8月7日を七夕としている地域もあるのだそうです。
【2024年のペルセウス座流星群は条件良し!】
毎年8月のお盆の時期になると、三大流星群のひとつ「ペルセウス座流星群」が見ごろをむかえます。
今年は8月12日の夜から13日の明け方にかけて見える流星の数はピークを迎え、郊外などの空が十分に暗い場所であれば1時間に40個ほどの流星が見えると予想されます。普段より多くの流星を見ることができる期間は前後1日ずつを含めた3日間程度です。この期間中は月が22時ごろには沈むため、遅い時間帯であれば月明かりがなくなって、より流星を見つけやすくなります。
ペルセウス座を中心にして四方八方に流星が見えるため、空全体を眺めるようにして探してみましょう。流星を観察するときは目が暗さに慣れるまで、少なくとも15分以上は観察を続けるとよいです。長時間上を向き続けると首が疲れるため、レジャーシートを敷いて地面に寝転がったり、背もたれを倒せるイスを使ったりすると楽な姿勢で観察することができます。
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