札幌市青少年科学館

Star今月の星空紹介

2024.05.01

今月の星空紹介

札幌 2024年5~6月の星空

2024年5・6月の空.png
星の明るさ.jpeg

 まずは真上あたりにひしゃくの形の星並びを探してみましょう。持ち手のカーブを伸ばしていくとアークトゥルスとスピカ、2つの1等星が見つかります。早い時刻だと北の空の低いところに冬の星座であるぎょしゃ座のカペラがまだ見えています。地平線に沈んでいく星を見ていると色が赤く変化し、またたきが大きくなっていくことが分かります。星の輝き方にも注目して見てみると面白いですよ。

【星図のように見える時刻】

5月1日・・・23時ごろ
6月1日・・・21時ごろ

※惑星は、この時間見ることができません。

【月のかたち】

満月・・・5月23日、6月22日
下弦・・・5月1日、5月31日、6月29日
新月・・・5月8日、6月6日
上弦・・・5月15日、6月14日

星座のおはなし

【うしかい座のおはなし】

 うしかい座は猟犬を従える巨人の星座です。ギリシャ神話ではティタン神族の神アトラスがモデルになったと言われています。ティタン神族はゼウス率いるオリンポス神族の服従を拒んだため、激しい戦争が起こりました。この戦争にティタン神族は負けてしまい、アトラスは罰として「天が落ちてこないように天を支え続けよ。」とゼウスから命令を受けました。その姿がうしかい座として描かれています。

【見つけ方】

 オレンジ色に輝く1等星のアークトゥルスが目印になります。そこからネクタイのような形の星並びを探していくと、うしかい座の姿を見つけることができます。アークトゥルスは麦の穂が実る時期に空高く昇ることから麦星とも言われています。

5月・・・南東の空21時ごろ

6月・・・南の空21時ごろ

うしかい座.png

旬の話題

【太陽が超元気に!?】

 太陽は約11年ごとに活動が活発になる「極大期」を迎えます。この時期には太陽表面の黒点の数が多くなり、「太陽フレア」と呼ばれる爆発現象が起きやすくなります。実は、今年からすでにその極大期に入っており、強い太陽フレアが何度も観測されています。

 爆発が起こると危ない電磁波や粒子などが宇宙空間に放たれます。それがもし地球にやってくるとどうなるのでしょうか。例えば、オーロラが普段は見られないような日本などの地域で観測されることがあります。一方で、異常な電流が電線に流れて電力設備が損傷して火災や大規模な停電につながったり、地球を回る人工衛星が壊れてGPSなどに不具合がでたり、航空や船の無線通信ができなくなったり……人間生活に大きな被害をもたらすこともあるのです。

 現在は太陽を監視する取り組みが各機関で行われていて、「宇宙天気予報」などとして運用されています。私たちの平穏な暮らしは太陽のご機嫌次第、と言えますね。

旬の話題_挿絵.png

【満月】

 さまざまな花が咲き始める5月の満月は「フラワームーン」とも呼ばれます。春から初夏への移り変わりを感じる季節ですね。最も月が満ちるのは5月23日(木)の23時ごろです。空のあまり高くない位置に見えるので、南の方角が開けた場所で探してみましょう。夜の遅い時間ですが、空に浮かぶまん丸の月をぜひ観察してみてください。

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