札幌市青少年科学館

Star今月の星空紹介

2023.12.02

今月の星空紹介

札幌 2023年12月~2024年2月の星空

2023年12~2月の星図.jpeg
星の明るさ.jpeg

寒さが厳しいこの季節、星々も凍りついたように凛と輝きます。最も目立って輝くのは、太陽系の惑星のひとつ、木星です。
木星から東側へ目を移すと、明るい冬の星たちが見つかります。形がわかりやすいオリオン座や、特に明るくて見つけやすいシリウスから、「冬の大三角」をたどってみましょう。さらに周りの明るい星たちを結ぶと、「冬のダイヤモンド」もたどることができますよ。

【星図のように見える時刻】

12月15日・・・23時ごろ
1月15日・・・21時ごろ
2月15日・・・19時ごろ
※ 惑星の位置は変化するため、1月15日の位置を示しています。

【月のかたち】

満月・・・12月27日、1月26日、2月24日
下弦・・・12月5日、1月4日、2月3日
新月・・・12月13日、1月11日、2月10日
上弦・・・12月20日、1月180日、2月17日

星座のおはなし

【オリオン座】
オリオンは海神ポセイドンの息子でとても体が強く、なんと海の上を歩くことができるというとても優れた狩人でした。さらには容姿も美しかったそうで、かなり目立つ星座となったことにも納得ですね。
近くにあるおおいぬ座とこいぬ座はオリオンの猟犬だったというお話もあります。

【みつけかた】
時刻と方位がわかっていればすぐに見つけることができますよ。オリオン座には1等星が2つ、2等星が5つと、明るい星がたくさんあり、街中からでも星座の形がはっきりとわかります。
また、有名な星雲があります。暗いところでは肉眼でも見ることができるオリオン大星雲(M42)や、ウルトラマンの故郷のモデルとなったM78があり、肉眼、双眼鏡、望遠鏡、どの方法で見ても楽しめる星座のひとつです。
オリオン座の東側にシリウスとプロキオンという明るい星があり、オリオンの右肩のベテルギウスを加えて「冬の大三角」になります。3つとも明るい1等星以上の星です。

12月・・・南東の空 21時ごろ
1月・・・南の空 21時ごろ
2月・・・南西の空 21時ごろ

オリオン座の探し方.jpeg

旬の話題

【冬至】
2023年12月22日は冬至です。北半球では太陽の高度が最も低くなり、昼が短い時期となります。冬至を節目にして昼間の時間が長くなり太陽の力が増す様子から、太陽が生まれ変わる日とも考えられ、古くからさまざまな行事が行われてきました。
日本では、ゆず湯に入る、「ん」の付くものを食べるといった習慣が良く知られていますね。伝統にも思いをはせながら、厳しい冬を乗り越えていきましょう。

【オシリス・レックスのサンプル到着! 進む、小惑星探査】

2023年9月24日、NASAの小惑星探査機オシリス・レックスが7年にわたる探査ミッションを終え、採取したサンプルを無事地球に届けてさらなる拡張ミッションへ向かいました。小惑星からのサンプル回収成功は日本の小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」に続き、世界3例目です。今回探査した小惑星ベンヌは直径が500メートルの小惑星で、有機物や鉱物を多く含みます。2020年までに日本のはやぶさ2が探査を行った小惑星リュウグウとよく似ており、この2つの小惑星は同じ母天体の欠片から生まれた兄弟の星である可能性もあるそうです。
小惑星は46億年前に太陽系が誕生した時に惑星にならなかった原子微惑星の化石といわれる天体です。これからの詳細な分析により太陽系形成や生命の起源解明の手がかりとなることが期待されます。そして今回のミッションではJAXAがはやぶさや、はやぶさ2で得た経験が参考にされました。現在拡張ミッション中のはやぶさ2、そして最後までカプセルに寄り添い、地球を守る大気に消えていった初代はやぶさも今ごろ祝福してくれているのではないでしょうか。

オシリスレックスのイメージ画像.jpeg

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