2023.08.22
今月の星空紹介
札幌 2023年9~11月の星空
秋になると、日没が日々早くなっていくことを実感します。暗くなるのが早いので、その分星も早く見つけることができます。まずは秋の四辺形を見つけてみましょう。これは空を駆ける天馬、ペガスス座の胴体です。この四辺形でもっとも明るいアルフェラッツは「馬のおへそ」という意味の名前なのですが、アンドロメダ座の頭にあたります。
秋は明るい星が少ないのですが、秋の夜長を星空とともにゆっくりと過ごしてみてはいかがでしょうか。土星・木星も見ごろを迎えています。
【星図のように見える時刻】
9月15日・・・23時ごろ
10月15日・・・21時ごろ
11月15日・・・19時ごろ
※ 惑星の位置は変化するため、10月15日の位置を示しています。
【月のかたち】
満月・・・9月29日、10月29日、11月27日
下弦・・・9月7日、10月6日、11月5日
新月・・・9月15日、10月15日、11月13日
上弦・・・9月23日、10月22日、11月20日
星を見よう!
【部分月食】
10月29日に部分月食が起こります。開始時刻は4時35分、食の最大は5時14分、終了は5時53分です。沈みながらの月食なので、西の空に注目しましょう。地球の影がかかるのは最大で月の直径の12.8%までなので、月食としては控えめな欠け方ですね。
朝の早い時間ですが、早起きして観察にチャレンジしてみましょう!月よりも少し高いところには、明るい木星も見つけられますよ。
星座のおはなし
【ペガスス座】
ペガススといえば背中に羽の生えた白馬が思い浮かびますね。空をかける天馬として圧倒的な人気を誇り、秋の四辺形の星のうち3つを占めているのがペガスス座です。
実はこのペガスス、母は蛇の髪の毛を持つメドゥーサ、父は海の神ポセイドンと、怪物と神を親に持つなんとも風変わりな生い立ちをしています。また、ペガススの下半身は描かれておらず、他の動物の下半身であるという説もあります。異色カップルの両親のロマンスと合わせて気になるところですね。
【みつけかた】
秋の星座めぐりの拠点となる秋の四辺形は、南の空を首いっぱいに見上げると簡単に見つかるはずです。有名な北斗七星がもっとも低くなるころ、秋の四辺形はもっとも高く昇ります。
9月・・・南東の空 21時ごろ
10月・・・南の空 21時ごろ
11月・・・南西の空 21時ごろ
旬の話題
【2023年秋に見ごろを迎える惑星解説!】
天体観測をするにあたって特に注目したい天体が惑星です。惑星は星座の星と異なり毎年見ることのできるタイミングが変わります。2023年の秋にはどの惑星が見ごろを迎えるのでしょうか?
今年の秋の夜に見ごろを迎える惑星は2つあります。
1つ目は「土星」。環が特徴的な惑星です。日が沈んだ後に、東から南にかけて見えてきます。望遠鏡で観察すると環を観ることもできます。この土星の環は大量の氷の粒が土星の周りを公転しながら太陽の光を反射して明るく見えているものです。
2つ目は「木星」。土星から3時間ほど遅れて東の空に昇ってきます。木星は太陽系で最も大きな惑星であり、直径は地球の約11倍です。木星を望遠鏡で観察すると、赤っぽい色の大きな渦を見つけることができます。これは「大赤斑」という大きな嵐です。
この2つの惑星は他の星よりもひときわ明るく輝きます。ぜひ自分の目で観察してみましょう!
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