札幌 2012年11月・12月の星空

星図2012年11・12月 toukyu2011

 

 

図のように見える時期

  • 11月1日/午後10時ころ
  • 11月15日/午後9時ころ
  • 12月1日/午後8時ころ
  • 12月15日/午後7時ころ
  •  

 

 札幌も次第に肌寒い季節となってきましたが、南の空で見やすくなっているのはまだ秋の星座です。ただ、秋の星空というのは他の季節に比べると明るい星が少なく、この時期になると秋の空の目印である秋の四辺形も西の空に傾いてしまいます。 

 そんな秋の四辺形を挟み込むようにV字に星を辿るのはうお座です。うお座の隣には「へ」の字をひっくり返したような星並びのおひつじ座がありますが、札幌のように明るい街明かりの中では見つけるのは少し難しいかもしれません。おひつじ座の次のお誕生日星座おうし座は、肩の部分にあるたくさんの星の集まり「すばる(プレアデス星団)」、目の部分に輝く赤い星アルデバラン、更に今年はツノのあたりに木星も輝いていますので、すぐにわかるはずです。自分のお誕生日星座は自分が生まれた月よりも3~4ヶ月前の夜8時ころ、南の空で見やすくなります。

 これからが見頃となる冬の星座は一年で一番明るい星が多いです。空気も澄んでいますので夜が長いこの時期、ぜひ星空を眺めてみてくださいね。

 

 

 

うお座

うお座 星座絵  うお座は、秋の空の目印秋の四辺形を左下から挟み込むかのような星並びをしていますが、それはどれも4等星以下の暗い星であるため、街明かりの中では見つけるのが難しい星座です。

 星座の絵ではよく、2匹の魚のしっぽをリボンで結んだ姿で描かれています。この2匹の魚は、愛と美の女神アフロディテ(ヴィーナス)とその子エロス(キューピッド)が変身した姿であると言われています。ある日、2人が川の岸辺で散歩をしていると、突然テュホンという怪物がおそってきました。テュホンは、100個もある頭のM74(NASA,ESA,and-the-Hubble-Heritage)口から火を吐き、体は竜という恐ろしい姿をしていました。2人はあわてて魚に変身をして川を泳いで逃げたのですが、その時に川の中で離ればなれにならないよう、しっぽをリボンで結んだとのことです。

 

 

<写真> うお座の渦巻銀河M74(NGC628) 約1000億個の星の集まり

©NASA,ESA,and the Hubble Heritage(STScI/AURA)-ESA/Hubble Collaboration

 

 

 

しし座流星群・ふたご座流星群

 今年の流星群のしめくくりは、しし座流星群ふたご座流星群です。

 しし座流星群は、2001年のときのように流れ星が大出現することはないですが、時折明るい火球(非常に明るい流れ星)が見られます。極大日の11月17日、空を明るく照らす月は19時30分ころに沈むため、とても良い条件の中で見ることができます。極大後に火球の出現頻度が上がると予想されていることや、しし座が高く昇ってくるのは夜中を過ぎてからになること等から、極大時刻以降も十分に楽しむことができそうです。

 ふたご座流星群の極大日12月14日は新月であるため、これもまた非常に良い条件の中で見ることができます。極大時刻が朝であることは少し残念ですが、夜中から明け方にかけて流れ星の数が急増するのではないかと予想されていますのでおすすめです。

 

流星群名 しし座流星群 ふたご座流星群
極大 11月17日 19時 12月14日 8時
HR 20 70
月齢(極大日0時) 3 0
速さ 速・火球が見られる
条件 最良 最良

「天文年鑑2012」参照 

※HR・・・極大時に、5等星が見られるような暗い場所で 1時間の間に見られる流れ星の数

 

★流星群を見るときには・・・

 ・暗く 見晴らしのいい安全な場所で。

 ・防寒対策をしっかりと。

 ・空のてっぺんを中心に、空全体を眺める。

 ・肉眼で見る(特に道具は必要なし)。

 

 

 

木星

 最近、夜に空を見上げると、やけに明るい星が東の空に目に付き、びっくりされた方がいらっしゃるのではないでしょうか。12月3日に衝(太陽-地球-木星の順に直線上に並ぶ)を迎える木星が-2.8等級のどっしりとした輝きを放っています。一晩中空で見ることができますので、非常に目に付きます。

 木星と言えば、ガリレオ・ガリレイが発見した四つの衛星であるガリレオ衛星が日々その場所を変えていくのも見所のひとつです。ただ、肉眼で見ることはできませんので、望遠鏡を使う必要があります。比較的手に入りやすい7×50(7倍でレンズ直径50mm)クラスの双眼鏡でもギリギリ衛星を確認すること

木星 2009年9月1日

木星 2009年9月1日

札幌市青少年科学館 撮影

ができます。しっかりと三脚で固定すれば、木星の両サイドにポツポツと衛星があるのがわかるはずです。もし三脚が無ければ、腕を壁などに固定して見ると良いでしょう。

 望遠鏡で見たときの縞々模様と太陽系一のジャンボ惑星が故の大きさと存在感には目を見張るものがあります。この冬に望遠鏡で星を見る機会がありましたら、ぜひリクエストしてみてください。

 

 

 

 



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