図のように見える時期
- 7月1日/午後11時ころ
- 7月15日/午後10時ころ
- 8月1日/午後9時ころ
- 8月15日/午後8時ころ
- ※惑星の位置は変化する (特に火星は変化が大きい) ため、8月1日の位置を示しています。
夏の宵、空高い所に 夏の大三角 を見つけることができます。 夏の大三角 の中で一番明るいこと座の ベガ は、七夕の主人公「織姫」です。お相手の「彦星」は、3つの星のうち一番空低いところにあるわし座の アルタイル です。 デネブ から 夏の大三角 の中に向かって十字架の形の星並びを見つけると、そこには翼を広げたはくちょうの姿を想像することができます。
南の空低いところへ目を移していくと、赤い星が1つ目立って輝いています。さそり座の アンタレス です。南の空が開けたところであれば、 アンタレス を含む釣針のような形の星並びを見つけることができます。また、西の空低いところでは、土星と火星が明るく輝いています。火星の方が動きが早く、土星に少しずつ近付いていき、8月17日に両者が一番接近します。
街明かりのない場所へ出かけると、街中では見えなかった天の川の姿が見えてきます。まるで雲が立ちのぼっているかのように、さそり座といて座の辺りから始まり、 夏の大三角 を通って空の反対側まで続いていきます。夏休みに郊外へ出かけたときには、天の川を見るチャンスですので、ぜひ夜空にも注目してみてください。札幌は夏でも夜になると冷え込みます。外で星を見る時には長袖シャツやズボンなど寒さ対策と虫よけ対策をしましょう。
こと座
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夏から秋にかけてこと座が見ごろとなります。札幌のような明るい街明かりの中では天の川を見る事はとても難しいですが、こと座は天の川のすぐそばに位置しています。 夏の大三角の3つの星の中で一番明るく見える星、 ベガ から細長い四角形を描くようにたどる小さな星座です。小さな星座とは言っても、 ベガがとても明るく輝いていますので見つけるのはそこまで難しい事ではありません。 ギリシャ神話ではオルフェウスの持っていた琴だとも言われています。オルフェウスの琴の音が聞こえてくると人間、動物、草や花もその音色に聞き入っていたそうです。 |
写真(右) こと座の環状星雲(M57) PRC99-01・Space Telescope Science Institute・Hubble Heritage Team(AURA/STScl/NASA)
今年7・8月の流星群
7月の末には、みずがめ座δ(デルタ)南流星群・やぎ座流星群の 2つの流星群を見ることができます。 やぎ座流星群で見られる 流れ星の数は少ないですが、流れる速さが遅い、火球(明るい流れ星)が見られるという特徴があります。
極大(一番多く流れ星が見られる)の日以外にも、前後数日間は見ることができます。 7月末は、みずがめ座δ南流星群とやぎ座流星群の2つを同時に見ることができそうです。 ただ、夜の早い時間帯は空を明るく照らす月が出ているため、見られる流れ星の数が減ってしまいます。月が沈む時刻は、7月28日の夜が23:57、30日の夜が翌日1:59です。2:20ころには薄明が始まってしまいますので、7月28日~7月29日がおすすめと言えそうです。
三大流星群の一つ ペルセウス座流星群のペルセウス座は、この時期 明け方にかけて空高く昇ってきますので、それを考慮して観察する時刻等を決めた方が良いでしょう。
★流星群を見るときには・・・ ・暗く 見晴らしのいい安全な場所で。 ・防寒対策をしっかりと。 ・空のてっぺんを中心に、空全体を眺める。 ・肉眼で見る(特に道具は必要なし)。
2012年8月12日 23:30ころ クリックすると大きくなります→ |
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流星群名 |
みずがめ座δ(デルタ)南 流星群 |
やぎ座流星群 | ペルセウス座流星群 |
極大 | 7月28日 | 7月30日 |
8月12日 21時 |
HR | 15 | 3 | 50 |
月齢(極大日0時) | 8 | 10 | 23 |
速さ | 中 | 緩・火球が見られる | 速 |
条件 | 良 | 良 | 良 |
「天文年鑑2012」のデータを参考にしました。
※HR・・・極大時に、5等星が見られるような暗い場所で 1時間の間に見られる流れ星の数
8月14日早朝 金星食
今年は日食・月食などの天文現象が見られましたが、8月には金星食が見られます。金星の前を月が横切って、金星を隠す現象です。
今回の金星食は、「空が暗い時間に起きるため、金星が見やすい」、「金星が月の後ろに隠れて、出てくるまでの全過程を見ることができる」という点から、大変条件が良いとされています。
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<札幌の時刻> 2:47 潜入(金星が月の後ろに隠れる)、 3:50 出現(金星が月の後ろから出てくる) (2:49 薄明開始、 4:38 日の出) |
東の空の低空で見られますので、東の空が開けた場所でご覧ください。道具はなくても十分楽しめますが、双眼鏡等があると、隠れる様子・出る様子をしっかりと見ることができます。
この日、金星はふたご座に位置しています。金星が月の後ろに隠れている最中は、冬星座の明るい星々を眺めているのもいいかも知れません。さらに、上でご紹介したペルセウス座流星群の時期でもありますので、流れ星も見ることができるかも知れません。