図のように見える時期
- 5月1日/午後11時ころ
- 5月15日/午後10時ころ
- 6月1日/午後9時ころ
- 6月15日/午後8時ころ
- ※惑星の位置は変化する (特に火星は変化が大きい) ため、6月1日の位置を示しています。
日中、ぽかぽかとした日差しを感じる季節となりました。季節は少しずつ夏に近づいていますが、星空も同じように春から夏へと変わりつつあります。
南の空には、北斗七星の持ち手のカーブからアークトゥルス、スピカをつなぐ春の大曲線を描くことができます。今年はスピカのすぐ近くに土星が輝き、良い目印となってくれそうです。この春の大曲線をさらに伸ばしていくと、いびつな四角形のからす座を、また、おとめ座の足元には「く」を反対にしたような星並びのてんびん座を見つけることができます。この2つの星座を作る星は、どれも暗い星ばかりとなっています。明るいアークトゥルスやスピカ・土星を手掛かりに、街明かりの少ない場所で探してみましょう。
東から南にかけての空には、夏の星座も見ることができます。南東の空には、さそり座を作る星の1つで、「火星に対抗するもの」という意味を持つ1等星アンタレスを見つけることができます。火星がアンタレスのそばを通り、明るさを競い合うように並んで輝くため、このような名前が付けられました。もう少し遅い時間にならないとさそり座の姿をすべて見ることはできませんが、赤く輝くアンタレスと西の空の火星を、ぜひ見比べてみてください。
うしかい座
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春の星座を探す目印となるのは北斗七星の持ち手のカーブからたどる春の大曲線。北斗七星から伸ばして一番最初に見つかるのは、アークトゥルスです。アークトゥルスはオレンジ色が特徴的で、昔、麦が収穫される頃に空の高い所に昇っていた事から日本では「麦星」とも呼ばれていました。星座をつくる星の中では3番目に明るい星で、地球との距離が比較的近い事や、星の直径が太陽の約20倍もあることが明るく見える理由となっています。アークトゥルスからネクタイを逆さまにしたように星をたどると見えてくるのがうしかい座で、うしかい座に描かれている人物には色々な説があります。一つは天をかつぐ巨人、アトラスの姿。 |
アークトゥルスは明るい街明かりの中でも比較的見つけやすいため、ぜひ空が晴れている日にはアークトゥルスからうしかい座を探してみてください。 |
うしかい座とかんむり座 2009年4月16日 23:30撮影 春に見頃を迎える2つの星座です。
(↑画像をクリックすると、星座線と絵が描かれた画像が見られます。)
5月21日(月) 日食
この日、日本の広い地域で金環日食を見ることができますが、札幌では 大部分が欠ける部分日食(最大食分0.840) となります。
<札幌の時刻>
4:05 日の出、 6:33 部分日食の始め、 7:49 食の最大、 9:17 部分日食の終わり
2012年5月21日(月)札幌での日食 ステラナビゲータVer.8より作成
(↑クリックすると大きくなります。)
日食とは、太陽と地球のちょうど間に月が入り込むために、太陽が欠けて見える現象です。今回のように大きく欠けるのは珍しいことですので、ぜひ観察してみましょう。場所は、東の空が開けた場所がいいですね。ただし、太陽の光は大変強いため、目で直接見るようなことはしないでください。必ず日食グラス(日食メガネ)などを使った安全な方法で観察してください。
日食のしくみや安全な観察方法については・・・
今回の日食で、こんなところに注目してみてはいかがでしょう?
右の図は、一番大きく欠ける7:49前後の太陽の形です。三日月のような形の太陽が、突然「くるん」と向きを変えるのが分かるでしょうか。その様子に注目してみても面白いですね。
当日朝7時より、札幌市天文台にて日食観望会を行う予定です。日食グラスや望遠鏡を使って観察します。ぜひご参加ください。
6月4日(月) 部分月食
当日の夜、月が欠けて見える月食を見ることができます。月と太陽の間に地球が入り込み、太陽からの光を地球が遮ることによって月が欠けて見える現象です。
18:59 部分月食の始め、 19:00 札幌での月の出、 20:03 食の最大(食分0.376)、
21:07 部分食の終わり
2012年6月4日(月)札幌での月食 ステラナビゲータVer.8より作成
(↑クリックすると大きくなります。)
欠けた状態で昇ってきますので、南東の空が開けた場所を選んでください。肉眼でも十分に見ることができますが、双眼鏡があると欠けぎわ等をじっくり観察でき、さらに楽しめます。
6月6日(水) 金星太陽面通過
金星太陽面通過とは、金星が太陽の前を横切ることを言います。前回は8年前に起きましたが、次回は105年後という珍しい現象です。
<札幌の時刻>
3:55 日の出、 7:10 通過開始、 13:47 通過終了
太陽面を黒い小さな丸の金星が通っていく様子を見ることができます。
ただし、これも日食と同様、目で直接見るようなことはしないでください。「日食グラスを使って見る」という方法もありますが、金星が大変小さいため、目を凝らしてみてもよく分かりません。観望会などに参加して、太陽投影板に映し出した太陽を観察するのがオススメです。
当日朝9時より、札幌市青少年科学館と札幌市天文台にて金星太陽面通過観望会を行う予定ですので、ぜひこちらもご参加ください。