10月6日に地球最接近をむかえた火星は南西の空でまだ存在感を放っています。
火星の近く、やや西側には4つの星を結んでできる「秋の四辺形」があり、ペガスス座の胴体部分をつくります。また、東の空からは冬を代表する星座であるオリオン座がのぼってきます。オリオン座は特徴的な三ツ星とまわりの星を結んでできる砂時計の形の星並びが目印です。とても見つけやすい形なので探してみましょう。
【星図のように見える時刻】
11月・・・23時ごろ
12月・・・21時ごろ
※ 惑星の位置は変化するため、12月1日の位置を示しています。
この星に注目!
11月には南東~南西、12月には南~西の空で赤く輝く明るい星が火星です。10月6日の地球に最接近時には-2.6等まで明るくなり、全天で一番明るく輝きました。
火星は「火の星」と書きますが、太陽までの距離は地球よりも遠く、実際には寒い星です。地形を見ると、水が流れていた跡がいくつも残されていて、生き物がいる可能性があると考えられています。
星座のおはなし
「くじら」といっても私たちがよく知るクジラではなく、海神ポセイドンが古代エチオピアの王妃カシオペアをこらしめるために差し向けた「化けくじら」です。
ポセイドンの怒りをしずめるため、カシオペヤの娘のアンドロメダが化けくじらの生贄にされることになってしまいます。化けくじらが姫に襲いかかろうとしたその時、上空を通りかかった勇者ペルセウスにメドゥーサの首を突き付けられ、石となって海に沈んでしまいました。
【みつけかた】
秋の四辺形の東側の辺を南へのばすと、β星ディフダが街中でも見つかります。これがくじらのしっぽの星です。他は暗い星が多いのですが、古代エチオピアの物語に思いをはせつつ、大きな姿を夜空に描いてみましょう。
11月・・・南東の空 20時ごろ
12月・・・南の空 20時ごろ
小惑星探査機「はやぶさ2」、地球帰還予定!
はやぶさ2は2014年に打ち上げられ、2018年から1年半にわたり小惑星「リュウグウ」を探査しました。探査ロボットの投下や着陸(タッチダウン)によるサンプル回収など、さまざまな偉業を成し遂げています。
そして、今年12月6日に地球へと帰還予定。リュウグウの欠片が入ったカプセルを地球に返すと、はやぶさ2はそのまま新たな未知の小惑星へと向かいます。生命の起源を探る度はまだまだ続いていくのです。
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