とても過ごしやすい初夏の夜、北東の空には七夕伝説で有名な、織姫星と彦星があります。織姫星はこと座のベガ、彦星はわし座のアルタイルといいます。さらに「銀河鉄道の夜」の北十字としても有名なはくちょう座があり、ベガ、アルタイル、そして、はくちょう座のデネブを結ぶと「夏の大三角」をつくることができます。また、南の空にはうしかい座の星アークトゥルスとおとめ座の星スピカがあり、2つの星は「春の夫婦星(めおとぼし)」と呼ばれています。
「月と惑星のあんない」
6月上旬、21時30分ごろに月を観察してみませんか。1日は、南西の方角に上弦の月(半月)見つかります。3日、4日は、やや丸みをおびた月が木星に接近し、その近くにはおとめ座の1等星スピカがあります。そして、9日、10日は、満月前後の月が土星に近づきます。土星は6月15日が衝となり、観望の好機です。
星座のお話
【からす座のおはなし】
ギリシャ神話に出てくるからすは、太陽神アポロンの使い。かつては美しい銀色の羽を持ち、言葉を話すこともできました。しかし、ある日ウソの報告をしたのがアポロンにばれてしまいます。
美しい羽は真っ黒になり、言葉も奪われ、さらには空に磔(はりつけ)にされてしまいました。からす座の4つの星は、磔(はりつけ)に使った銀のクギだといわれています。
【みつけかた】
北斗七星からアークトゥルス、スピカへと続く春の大曲線がからす座への道しるべ。カーブをさらに伸ばしていくと、空低いところに4つの星からなる小さな台形の星並びを見つけることができます。
5月・・・21時ごろ 南の空
6月・・・21時ごろ 南西の空
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