図のように見える時期
- 11月1日/午後10時ころ
- 11月15日/午後9時ころ
- 12月1日/午後8時ころ
- 12月15日/午後7時ころ
日増しに寒さが身にしみる季節になってきました。それにともない空気が澄み、夜の長いこの時期は星を観るには大変都合が良い季節です。ただ、防寒対策をしっかり整えてから楽しむようにしてください。
夜空で一番目を引くのは何と言っても木星でしょう。木星は地球の直径の11倍もある太陽系一のジャンボ惑星です。太陽の周りを12年で一回りする木星は、地球から見ると12年で夜空を一周するように見えます。12のお誕生日星座を毎年1つずつ渡り歩く姿は、ギリシャ神話に登場する全能の神ゼウスにたとえられてきました。今年の木星はおひつじ座のあたりで輝きます。
この木星の西側には、まだ秋の星座を見ることができます。秋の星座は明るい星が少なく、街明かりの中からでは見つけづらいのが残念ですが、秋の四辺形を足掛かりにたどってみるのもよいでしょう。
一方、木星から東に目を移せば、そこには秋とは正反対に明るく華やかな星々が目に入ってきます。おうし座、オリオン座、さらにふたご座など冬を代表する星座達が次々と夜空へ舞い上がってきます。夜空の星座が巡ってゆく様子から季節の移り変わりを知るのも、趣があって良いのではないでしょうか。
さんかく座
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アンドロメダ座の南側、おひつじ座との間に「さんかく座」というあまり目立たない星座があります。こじんまりとした細長い二等辺三角形をイメージすると見つけやすいかも知れません。見栄えのしない星座と言えばそれまでですが、その歴史は意外に古く、古代ギリシャ時代にまでさかのぼります。ギリシャ文字のΔ(デルタ)に形が似ているところから当時はデルトトンとも呼ばれていました。 |
そして、このさんかく座は大きな渦巻銀河M33があることでも知られています。距離は250万光年、私達から見るとほぼ銀河を真上から見ることになり、渦巻銀河の細かな構造を知る上で最適な銀河とされています。 空の暗い所では、6等星程度の明るさで「肉眼でもその存在がわかる」と言われますが、双眼鏡を使えばぼんやりと広がる光芒を確認することができます。 |
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お隣のアンドロメダ銀河M31とともに秋の夜空の観望対象です。 |
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12月10日 皆既月食
12月10日(土)に、その皆既月食が見られるのです。今回は月が空高いところにあるときに 皆既月食が起きますので、天候さえ良ければ建物に邪魔されることなく観察することができるでしょう。
札幌での月の出は 15:42。
21:45より少しずつ欠け始めます(部分月食)。23:06には全て欠けた状態の赤い月になり、その状態は 23:58まで続きます(皆既月食)。その後は、少しずつ明るく輝く部分が出てきて(部分月食)、25:18に いつもの満月に戻ります。