人間には骨が何個あるの?

みなさんはヒトの骨が全部で何個からできているか知っていますか。

全部で206個もあるのです。

 

骨はどのようなつくりになっているのでしょう。骨は、ビルなどに使っている鉄筋コンクリートにたとえることができます。

 

コラーゲンという繊維(鉄筋)のまわりにリン酸カルシウム(コンクリート)がたくさんくっついて骨ができているのです。

 

骨は生きた細胞からできていて、それぞれが手を取り合うように結びつきあっています。骨は、16〜18歳の成長期によく伸びます。

 

骨には小さな穴があいていて、そこには血管が通っています。そこから送られてくる栄養で、骨細胞は生きることができるのです。骨には血管だけではなく、きちんと神経だって通っています。

 

ところで、骨は赤ちゃんから大人になるまで同じものではありません。骨を溶かす破骨細胞と骨をつくる骨芽細胞の共同作業によって、2年半ですべて作り変えられてじょうぶさを保っているのです。

 

骨の中はどうなっているのでしょう。実は空洞なのです。空洞のため軽くてじょうぶな骨が作られるのです。

 

しかし、骨の中はからっぽというわけではありません。太ももの大腿骨などの長い骨の中は、骨髄で満たされています。ここでは、赤血球や白血球などの血液の成分が作り出されています。

 

《骨をじょうぶにする秘訣》

みなさんは、外で遊ぶことが少なくなっていませんか。太陽の光があたるとからだの中にビタミンDが作られます。このビタミンDは、小腸からカルシウムをたくさん吸収したり、骨芽細胞を活発にして骨をたくさん作る働きをしています。

 

塾通いやテレビゲームなどで外で遊ぶ時間が少なくなると、日光にあたる時間がへり、ビタミンDが足りなくなって小腸からのカルシウムの吸収がとても悪くなります。

 

また、運動不足になると骨への刺激が少なくなり、せっかく吸収したカルシウムが骨に供給されないということがおこってしまいます。長い間、ベッドに寝たままだったり、宇宙飛行士のように無重量状態にいると、骨がカルシウム不足になってしまうのです。

 

このため、からだの中のカルシウム量が少なくなり、それを補うため、さらに骨の中にあるカルシウムまでもが血液に溶け出してしまいます。すると今度は、骨の中がスカスカになってしまい、もろくなります。そして、ちょっとした運動でも骨折することがあります。

 

太陽の下で健康的に遊ぶことも大切ですが、もちろんカルシウムを取ることも忘れてはいけません。1日に必要なカルシウムの量は約600mg(牛乳200m2パック3個分)です。

 

最近の研究では、ヒトの骨の量は10代で急激に増えて、20歳前で最大になると言われています。そのため、じょうぶな骨を作るためには特に10代の時にたくさんカルシウムをとらないといけません。

 

骨を鍛えるための3つのポイント。それは(1)カルシウムを毎日きちんと取り(2)大空の下で適度な日光を浴びながら、(3)スポーツをして骨に刺激を与えることなのです。

 



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