電気の流れは、水の流れにとてもよく似ています。乾電池に豆電球をつないで点灯させてみましょう。
導線の中を電気が水のように流れて、豆電球を点灯させるのです。この電気の流れを電流といい、その量をアンペア(A)で表します。電池を2個にすると、1個のときより明るく点灯します。
これは、水を高い所から流すと、勢いよくたくさんの水が流れるのと同じで、電流を流そうとする力が強くなって、電流がたくさん流れるようになるからです。このように電流を流そうとする力のことを電圧といい、その大きさをボルト(V)で表します。ふつうの乾電池は、1個で1.5ボルトあります。
水の流れでは、ホースが細かったり、途中で折れたりして流れが悪くなることがあります。電気でも電気の流れをさまたげるはたらきをするものがあります。これを抵抗といい、その大きさをオーム(Ω)で表します。
同じ電圧(電池1個)で豆電球を点灯させると、1個より2個の方が暗くなります。これは、豆電球が抵抗となり、2個の方が少ない電流しか流れていないからです。
電流・電圧・抵抗の間には、電圧を大きくすると電流が大きくなり、抵抗が大きくなるほど電流が小さくなるという関係があります。
このことは、1827年にドイツのオームによって発見され、オームの法則と呼ばれています。
〔オームの法則〕 電圧(V) = 電流(A)×抵抗(Ω)
《オーム》
(1787〜1854) ゲオルグ・シモン・オームはドイツの物理学者で、「オームの法則」のほか、音響の感覚に関する研究で「オーム・ヘルムホルツの法則」をうちたてました。この他にも光学に関する研究があります。