人間は、20~16000Hz(ヘルツ)くらいの間の振動を音として感じることができますが、人間の耳には聞こえないもっと高い周波数の音を超音波といいます。
超音波は、物体に当たると、ふつうの音波よりも強く反射します。また、四方八方に広がらずに、ある決まった方向にだけに伝えることもできます。この両方の性質を利用すると、海の深さや海底のようすを調べることができます。
超音波は、このほか、魚群探知機(超音波で魚の群れを見つける)、超音波加工(超音波で、金属やガラス、宝石などを洗ったり、切ったりする)などにも利用されています。
動物によって聞きとれる音にはちがいがあり、コウモリやイルカなどは、人間よりずっと高い音まで聞きとることができます。コウモリが暗いほら穴のかべや木にぶつからずに飛べるのは、超音波を出して、それがかべなどに反射してくるのを受けとめているからです。また、イルカは、水中での生活により目が退化し、視覚よりも聴覚(超音波)で周りの状況を把握することに特化しています。仲間とのコミュニケーションや餌の位置や大きさなどの把握、周囲の地形や状況も確認することができます。
ヘルツ(Hz):波が1秒間に振動する回数で、1秒間に50回の振動が50Hz(ヘルツ)です。