雪の正体は、もうわかりましたね。雲から落ちてくる氷の結晶だったのです。それでは、どうして雪の結晶は写真のように六角形をもとにした美しい形をしているのでしょうか。
それは、雪のもとになる氷晶自体が、氷がこおるときの性質による六方晶系という六角形の結晶だからです。
さらに舞いながら落ちてくるとき、図のように水蒸気がこおりついて、美しい「六花」と呼ばれる結晶になるのです。
雪の結晶をよく見ると、ひとつひとつがみな違っています。 雪の結晶の形は国際的な実用分類の方法では、
- 角板状
- 樹枝状
- 角柱状
- 針状
- 立体樹枝状
- つづみ状
- 不規則
- あられ
- 凍雨
- ひょう
と似た形をまとめ番号をつけています。
それでは、どうしていろいろな形の結晶ができるのでしょうか。
雪の形は、主に温度と湿度による気象条件に関係しています。 たとえば、樹枝の形をした結晶は-12℃から-15℃くらいでつくられます。 ただし、星状になるか、樹枝状になるかは、水蒸気の量によって違います。
《雪は天から送られた手紙》
中谷宇吉郎博士は世界で初めて雪の結晶を人工的に作り出し、「雪の結晶はできたところの温度や湿度に関係していること」を確かめました。雪の結晶の形を観察することによって、上空の気象をおしはかることができるので、「雪は天から送られた手紙である」というすばらしい言葉を残しました。