雲は、雲粒の集まりといえます。雲粒そのものは、大変小さなものですが、重力のはたらきにより、下へ落ちていきます。ところが、空気抵抗や上昇気流などに押し上げられるため、O.2mm程度以下のものは、地面に落ちてくることはありません。
雲粒の直径が0.2mm以上のものを、普通、雨粒(雨滴)とよびます。
ノルウェーの気象学者ベルシェロンが、1935年に氷晶説を発表し、氷晶(氷の結晶)がどんどん成長し大きくなり、雨粒ができるとしました。現在では、この考え方以外に、雲粒が衝突により大きく成長して、雨粒ができるという暖かい雨説もあります。
《雲粒の寿命》
雲粒は乾燥した所に来ると、蒸発して消えてしまうのです。今まで見えていた雲がスーツと消えたというのは、こういう時です。実は雲粒の大きさにより、消えるまでの時間がちがいます。湿度70%の場合では、
水滴の直径
- 1mm—約98分
- 0.2mm—3.9分(雨)
- 0.1mm—59秒(雨〜雲)
- 0.01mm—0.6秒(雲)
雲粒は雨粒とちがい、秒単位の寿命です。ですから、雲はたえず消えたりできたりして、いろいろな形を見せているのです。