コップにすれすれまで水を入れ、さらにそこへそっと水を加えてみましょう。水面は、コップのふちより、こんもりともり上がります。でも、水はこぼれません。また、ガラスの上に水を落とすと、コロンとまるくなったままのことがあります。
このように、水の表面がまるくなるのは、水には、表面を小さくしようとする力がはたらくからです。このような力を表面張力といいます。水滴が球になって落ちるのは、この表面張力がはたらいているからなのです。
糸をひいて広げられるようにしたはり金のわくに、石けん水の膜をはってみましょう。膜ができたら、糸を静かにひっぱってみてください。うすい膜がもっとうすくなります。今度は糸をゆるめてみます。膜には、ちぢまろうとする力がはたらいて、わくが引きもどされます。
このことから、表面張力は、石けん水で作った石けん膜(しゃぼん玉の膜)でもおきることがわかります。
ストローの口が四角形でも三角形でも、できるしゃぼん玉は大きくなると、みんな球になります。これは、球の形が一番表面積が小さいからです。
また、しゃぼん玉をふくらませるのを途中でやめ、ストローを口からはなすと、しゃぼん玉は小さくなります。これも表面張力のはたらきなのです。
池や水たまりの水面をすいすいと進んでいるアメンボは、水面の表面張力によって、足を押し上げられているため、しずまずに進むことができるのです。