下じきに紙きれや髪の毛が吸い付いたり、服を脱ぐときパチパチと音がしたりすることがありますが、どうしてでしょうか。
これは、静電気のしわざで、電気の通りにくい物どうしをこすり合わせるとできるのです。
静電気の現象は、すでに紀元前6世紀のギリシアで、琥珀(こはく)をこすると、ほこりなどを吸い付けることなどから知られていました。
18世紀のヨーロッパでは、この静電気が手品のような見せ物になるなど、みんなの注意をひくようになりました。
やがて、ホークスビー、ルドルフ、ゴートン、アラマン、フランクリン、カントン、ボルタ、クーロンなど、多くの人々の研究によって、静電気の正体がだんだんわかってきました。
日本でも1776年に、平賀源内がエレキテルと名付けた起電機を完成させ、静電気についていろいろな研究をしました。
このほか、1806年には、橋本雲斎が、オランダの本をほん訳して、静電気が起こる物を調べる実験をしています。
《琥珀》
木のやにが化石になったもので、昔から宝石のように装飾品として使われていました。
《ライデンびん》
1746年オランダのムッセブルグが発明した電気をためることのできるびん。人々は、このライデンびんに電気をためて、いろいろな実験をすることができるようになりました。