コンクリート壁の大きな体育館などで音を出すと、その音がしばらく残って聞こえます。これは、まわりの壁や天井で反射された音が重なるからで、反響と残響と呼ばれています。
残響は、私たちに心地よさを感じさせてくれますが、反響は、音のずれが明らかなため、不快に感じます。
そこで、コンサートホールや劇場では、壁や天井に適当な残響が残る工夫がされています。
これに対して、スタジオなどでは音が残響するとよくないので、壁に吸音材を使って音が反射しない工夫をしています。このような部屋を無響室といいます。
吸音材とは、音を吸収してしまう材料のことで、グラスウール、フェルト、石こうボード、有孔板などがあり、それぞれ違った高さの音を吸収します。