みなさんは池に向かって小石を投げ、水面に波を立てて遊んだことがあるでしょう。波は小石の落ちた場所を中心にして、まわりに円を描くように広がっていきますね。
もしその水面に木の葉が浮かんでいたら、どういう動きをするでしょうか。
木の葉は、波が外側に向かって広がっていっても、波といっしょに動いてはいかず、その場で上下運動をくりかえすだけです。
水面を波が伝わるということは、水の振動が時間とともに、となりへとなりへと伝わっていくことなのです。ですから水そのものが波といっしょに動いていくのではありません。
水の動きを横から見ると、その場で円運動をしています。深くなるほど小さな動きになります。
海岸に向かって沖のほうからくり返し押し寄せる波も同じです。岩にぶつかり飛び散る水は、波といっしょに沖から運ばれて来たものではなく、波が来るずっと前から岩の近くにあった水なのです。