物質には、「固体・液体・気体」の3つの状態があることを知っていますね。
一般に物質の温度を上げていくと
固体→液体、液体→気体へと変化していきます。
しかし、ある種の有機化合物では、固体から液体に変化するとき、融け出す温度(融点)がはっきりせず、濁った、ねばり気のある状態をとることがあります。
このとき見た目には液体(分子の並び方が不規則で流動性がある)ですが、中身(分子構造)は固体のように、分子がある方向に規則的に並んでいます。
このような性質を持っている物質を液体結晶、略して液晶と呼び、現在、数千種類以上の物質が知られています。
じつは、みんなが食べているイカの内臓にも液晶物質が含まれているのです。
「めかくしガラス(瞬間調光ガラス)」に使われている液晶は、電圧によって透明度が変わりますが、温度によって色が変わる液晶もあり、温度計などに利用されています。
[資料提供:日本板硝子(株)]