生物は、食べたり食べられたり、という関係だけではなく、光・水・空気などの生物をとりまく環境とも密接な関わりをもっています。
植物は、空気から二酸化炭素を、土からは水分や養分などの無機物を取り入れ、太陽の光を使って、デンプンなどの有機物をつくりだす光合成を行っています。
有機物は、生物のからだをつくったり、エネルギーとして欠かせないものです。
さらに、この光合成では、生物が生きるために必要な酸素もつくりだされています。
植物が行う光合成は、地球全体の生命をささえているのです。
動物は、植物のように自分で有機物をつくりだせないので、植物や他の動物を食べることで必要な有機物をからだに取り入れています。
動物のからだをつくっている有機物は、すべて植物が作りだした有機物がもとになっています。
また、動物は、酸素と有機物から生活に必要なエネルギーを取り出し、二酸化炭素や水分を吐き出しています。
キノコやバクテリアなどの生物は、枯れた植物や動物の死がい、はいせつ物などの有機物を無機物に分解しています。
そして、分解された無機物は再び植物に取り入れられ、有機物へとかたちを変えていきます。
このように、生物のからだをつくっている物質は、無機物から有機物へ、有磯物から無機物へとかたちを変えながら、生物と生物をとりまく環境の中を循環しています。
これらの物質は、生物が呼吸し、栄養をとり、そして死んで分解されていくこの循環のなかで、たえまなく再利用されているのです。