電波は、その発見以来、主に無線通信に利用され、しだいにアマチュア無線家の間でも交信されるようになりました。特にさかんだったアメリカでは、定期的に時間を決めて、多くの無線仲間に情報を送り出す人もあらわれてきました。これがラジオ放送へとつながり、1920年に、初めてのラジオ放送局がアメリカのピッツバーグに開局し、ニュースや音楽、娯楽番組が放送され始めたのです。
アメリカではその後、数年のうちに何百という放送局が誕生しています。
日本では5年後の1925(大正14年)に東京でラジオ放送が始まり、1928年には北海道から九州までの全国放送が開始され、ラジオ時代をむかえることになりました。
1951年には民間放送も始まり、今では全国どこでも、多くの局の番組を楽しむことができます。
《無線通信とラジオ放送》
瞬時に情報を伝達する無線通信は、最初、船舶との連絡のためや新聞社などがニュースをより早く伝えるために利用されました。
この無線通信を使って、音楽、演芸、教養、ニュースなどの番組を同時に広く一般の人々に通信したのがラジオ放送です。
ですから、ラジオ放送は無線通信の一種であり、無線通信技術の発達とともに、ラジオ放送も発展してきました。