図のように見える時期
- 5月1日/午前3時ころ
- 6月1日/午前1時ころ
- 7月1日/午後11時ころ
- 8月1日/午後9時ころ
夏の星座を見つけていくときに役に立つのは、明るい星を3つ直角三角形のような形に結ぶとできあがる夏の大三角です。3つの星のうち一番明るい星はこと座のベガ、空低いところの星はわし座のアルタイル、残りの星ははくちょう座のデネブと言います。ベガとアルタイルは七夕の星としても、大変有名です。ベガが織姫、アルタイルがお相手の彦星で、2人の間を天の川が流れていきます。街中では天の川を見ることが難しいですが、街あかりがない暗い場所であれば見ることができます。天の川を南の空低いところへと下って見ていくと、目立って輝く赤い星が見つかります。この星はさそり座のアンタレスという星です。アンタレスと周りの星とを結んでできあがる釣針のような形の星並びが、さそり座の星並びです。
さそり座の左横には、6つの星が小さなスプーンの形に並んで輝いています。これは、北の空で輝く北斗七星に対して、南斗六星と呼ばれます。南斗六星のところに見えているのは、上半身が人間で下半身が馬の姿をしているいて座です。
さそり座のアンタレスと、こと座のベガのちょうど間のところに見つかる明るい星は、へびつかい座のラス・アルハゲです。へびつかいの男の人は、へびを使って病気を治すお医者さんの姿となっています。
しだいに暖かくなり、星空をゆっくりと楽しむ絶好の季節を迎えます。ぜひ街あかりのない暗い場所で、ゆっくりと星空を眺めてみてください。
てんびん座
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正義の女神アストライアが使っていた天秤の姿であると言われています。争う二人をそれぞれ女神の天秤の皿に乗せると、悪い人の方の皿が下がり、罪のない人の方の皿が持ち上がることから、善と悪を調べることができたのだそうです。おとめ座のスピカの左横にある、「く」の字が裏返ったような星並びがてんびん座の星並びです。この星並びのうち、一番北側の星の名前を「キファ・ボレアリス(北の天秤皿)」、真ん中の星を「キファ・アウストラリス(南の天秤皿)」と言います。 しかし、古代ギリシア人たちは、てんびん座の星をさそり座のはさみと見ていました。さそり座の姿は、今よりも大きく描かれていたのです。今でもその名残で、キファ・ボレアリスを「ズベン・エス・カマリ(北の爪)」、キファ・アウストラリスを「ズベン・エル・ゲヌビ(南の爪)」と呼ぶことがあります。 |
<写真> てんびん座の系外銀河NGC 5792 (C)Brad Ehrhorn/Adam Block/NOAO/AURA/NSF |
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水星
今年は、6月上旬水星が見ごろを迎えます。今年一番高いところに見られるのは6月8日・9日で、明るさは約0.2等級です。太陽が沈み、空が暗くなっていくのにしたがって見やすくなりますが、空低いところへと動いてしまいますので、西の空が開けた場所で見るようにしましょう。まだ空が明るい時間帯ですので、双眼鏡を用意すると良いですね。水星の右下には明るい金星が輝いていますので、金星を目印に探してみてください。惑星の位置関係は、下図をご参考ください。
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札幌2013年5・6月 日の入り30分後の惑星の位置 (↑クリックすると大きくなります。) |
水星は、太陽の一番近くを回る惑星であるために、太陽の光に邪魔されて見ることが難しい天体です。地球から見て、水星が太陽から一番離れている場所にある時期が見ごろとなりますが、その時期はそれほど長くはありません。さらに、一番離れているとは言ってもそれでも太陽の近くにあるため、夕方西の低空もしくは明け方東の低空にしか見ることができません。空が明るい中、低空の星を見つけるというのは、慣れていないとなかなか難しいことなのです。16世紀、天動説が有力とされている中、地動説を唱えた偉大な天文学者コペルニクスも、生涯水星を見ることができなかったと言われています。
そんな水星が見ごろを迎えますので、ぜひこの機会に実際に目で見てみましょう。
5月下旬には水星・金星・木星が近くで輝きますので、水星が見ごろを迎える少し前から、毎日夕方西の空に注目してみるのも良いですね。
ペルセウス座流星群
★流星群を見るときには・・・ ・暗く 見晴らしのいい安全な場所で。 ・防寒対策をしっかりと。 ・空のてっぺんを中心に、空全体を眺める。 ・肉眼で見る(特に道具は必要なし)。 |
2013年8月12日 23:30ころ (↑クリックすると大きくなります。) |
見られる期間 | 7月20日~8月20日 |
極大 |
8月13日 3時 |
HR (※1) | 70 |
月齢 (極大日0時) |
6 |
速さ | 速・痕 (※2) |
条件 | 最良 |
「天文年鑑2013」のデータを参考にしました。
※1 HR・・・極大時に、5等星が見られるような暗い場所で 1時間の間に見られる流れ星の数
※2 痕・・・流れ星が流れたあとに残る雲のようなもの