みなさんは、導線に電流を流すと、近くに置いた方位磁針が動くのを知っていますか。これは、導線に電流を流すと、導線のまわりに磁石と同じようなはたらき(磁界)が生じるからなのです。それでは、電流が流れると、そのまわりにはどのような磁界ができるのでしょうか。まっすぐな導線に電流が流れると、導線を中心とした円形の磁界ができます。
電流の向きとできた磁界の向きの関係は、ドライバーで右ねじを回した時に、ねじが進む方向とねじを回す向きの関係と同じになります。それでこのきまりを右ねじの法則とよんでいます。
導線を円形にしたり、コイル(導線を何回も巻いたもの)にして電流を流したときには、そのまわりにどのような磁界ができるのかについても、右ねじの法則から考えてみましょう。
1831年にイギリスのファラデーは、磁界の中で導線を動かすと、導線の中に電流が流れることを発見しました。この現象を電磁誘導といいます。この電磁誘導は、導線(コイル)を固定しておいて、磁石(磁界)を動かすことによっても起こります。
電磁誘導が発見され、人間は自分たちの手で電気を起こすことができるようになったのです。