同じ振動数の2つの音叉をはなして置きます。一方の音叉をならすと、もう一つも鳴りはじめるのがわかります。
これは、はじめに鳴らした音叉の振動が空気中を伝わっていき、もう一つの音叉をゆり動かすからです。このことを共鳴とよびます。
これは、空気中を伝わる音波でおこる現象です。電波ではこの共鳴という現象がおこらないのでしょうか。
ヘルツは、2つの放電球(a)のあいだに火花放電をおこしてみました。
すると、別に作ったすきまのある金属棒の輪(b)に、小さな火花がとぶのが見られたのです。
これは(a)でおきた振動数と(b)の振動数が同じになって、共鳴をおこしたものと考えられます、そして(a)で火花がとぶとき(b)にも火花がとぶのは、放電球から何かが出て、金属棒の輪にはたらきをおこしたからと考えられます。
放電球から発生したものを電磁波とよんでいます。
ただし、電磁波は音波とは違い空気のような媒質を必要としないため、真空中も伝わっていきます。